歯医者の初診料・治療費・再診料について
歯医者の初診料を「通院歴があるのになぜ?」と思いつつ払った経験がある人は多いでしょう。
これは初診料が「初診のときにかかる費用」ではないからです。本記事では、歯医者の初診料や再診料について解説しています。
計算方法や治療費についてもお話しますので、歯医者の料金でわからないことがある人はぜひお読みください。
歯医者を受診する際は初診料・再診料が必要
歯医者を受診するときは、初診料か再診料のどちらかが必ず必要です。初診料は初めて受診する歯医者でかかり、再診料は2回目以降の受診でかかるように思えます。
しかし、実際は少し意味が違い勘違いする人が多い部分です。通院歴がある歯科医院でも、繰り返し初診料が必要になるケースがあります。どのようなときに初診料が求められるのかは以下のとおりです。
歯医者の初診料は初回受診の費用ではない
歯医者を受診すると特定のタイミングで「初診料」が発生します。名前だけ見ると「初めて受診したときにかかる費用」というイメージです。しかし、これは保険制度上で定められている名前が「初診料」となっているだけで「初めて受診したときにだけかかる費用」という意味ではありません。
初診料が発生するのは、以下2つのタイミングです。
- 初めての歯医者を受診するとき
- 前回の受診から2カ月以上間隔があいたとき
以前利用した病院を1年ぶりくらいに利用したら、初診料を取られて驚いた経験がある人は多いと思います。
これは2つ目の条件である「3カ月間隔があいたとき」に該当し、保険制度上で初診とみなされ、病院はその規則に則って請求をしているからなのです。
「初診」と名前が付いているので勘違いしやすい部分ですが、どの診療科でも同じシステムになっています。
再診料は2回目以降にかかる基本料金
再診料も保険制度上定められた名前です。前回から3カ月以内の診察の際にかかる基本料金で、2回目以降ずっとかかります。再診料に加えて検査や治療費用が必要です。
初診料よりも安く設定されているため、継続して通う場合は3カ月以内に受診した方が負担を減らせるはずです。初診料と再診料でどれくらいの差があるのか、次の項目で実際に計算しみましょう。
初診料・再診料の計算方法
歯医者の初診料・再診料には国が定めた基準があります。計算方法を見ていきましょう。
なお、こちらで解説する料金は3割負担で保険治療をしたものとして算出します。
初診料・再診料の計算方法
初診料と再診料は国が一律で決めた診療報酬点数があるため、どの歯医者でも同じです。保険治療の料金は2年で更新され、その度に少しではありますが変動します。
令和2年度の診療報酬点数は以下の通りです。
- 初診料 261点
- 再診料 53点
1点は10円で計算されるため、それを3割負担する場合は以下のような計算式でそれぞれの料金が求められます。
- 初診料 261点×10円×0.3=783円
- 再診料 53点×10円×0.3=159円
初診と再診では630円ほどの差があります。
この費用の差は、初診時にカルテの作成をはじめとした備品の費用、問診・説明にかかる時間や人件費といった病院側の負担が考慮されているからです。
大学病院の初診料には特別料金がかかる
大学病院へ紹介状なしで行ってしまうと、初診料に加えて特別料金がかかります。加えて、紹介状がない初診患者は長時間の待ち時間が必要になるケースや、緊急性がない場合は診察を断られてしまうことも。
とくに2020年以降の新型コロナウィルス流行時などのように、医療がひっ迫しているような社会状況では、軽度の口腔トラブルでは受け入れてもらえない可能性があります。
これは、大学病院が重篤な症状の患者や、救急外来に対応する役割があるからです。
近くに大学病院があったとしても、まずは町の歯科医院を受診してください。対応できない場合は大きな病院を紹介してもらえるので心配ありません。
初診でかかる治療費
歯医者でかかる治療費は治療内容・保険適用の有無によって大きな差があります。初診で保険適用の場合は、3,000円~4,000円前後です。
その内訳は次のとおり。
- 初診料:783円
- レントゲン:1,200円前後
- 歯周基本検査:600円前後
- スケーリング(お掃除):430円前後
- 歯科疾患管理料金:240円前後
- 歯科衛生指導料金:240円前後
歯医者の方針によって、初診でどこまでの検査・治療を行うかは異なります。
費用に不安がある場合は事前に問い合わせておくか、希望を伝えておくとよいでしょう。
再診でかかる治療費
再診では治療に応じて、初診時と同様にスケーリングや歯科疾患の管理料金や衛生指導料などが発生します。いずれも一般的な治療で3割負担であれば250円~500円前後です。
再診料を入れても特別な治療をしない限りは1,000円くらいでしょう。
外科手術や特別な処置が必要になる場合は、医師からの確認があります。施術内容や日程に加えて、おおよその費用を確認しておくと安心です。
治療を進めて行くうちに審美性を求めたくなった場合や、保険適用外の治療法を受けたくなった場合などは、途中から治療方針を変えられます。
その場合は「保険適用分の費用」と「保険適用外の料金(10割負担)」を合わせた治療費が必要です。
保険適用外の治療でかかる費用
ここまでは保険を使ってできる歯科治療を中心にお話してきました。
ここからは、保険適用外の審美性の高い治療や、新しい治療方法の費用についてお話していきます。
保険適用外の歯科治療一例
保険適用外となる代表的な歯科治療は以下のとおりです。
- インプラント
- 歯列矯正
- マウスピース矯正
- ホワイトニング
- スポーツマウスガード
基本的には審美性を求める治療は保険適用外です。
保険適用される治療でも、つめものやかぶせものでセラミックスを選ぶと保険適用外になります。
セラミックスは白い素材で歯に近い色味です。目立つ部分につめものやかぶせものをする場合は、歯科医師と相談して選択する道もあります。
治療方針は必ず医師から確認があり、いきなり保険適用外の治療がされることはありません。選択肢が出てきた場合は費用と効果をよく確認し、納得したうえで決定しましょう。
保険適用外の歯科治療にかかる費用
保険適用外の歯科治療にかかる費用は、診療報酬点数の定めがありません。そのため、歯科医院や治療に含まれる内容によって費用が大きく違います。いのうえまさとし歯科医院では以下のように設定しております。
- インプラント インプラント埋入手術+アバットメント装着+上部構造:48万円~63万円(税込)
- マウスピース矯正
- インビザラインGo 片顎:28万円(税込)
- 上下顎:38万円(税込)
- ホワイトニング 5万円(税込)
このほかにもお口の悩みを解決するさまざまな治療を行っております。
いずれも高品質で審美性の高い素材を使った治療方法です。インプラント治療は20年以上の実績を持つ院長が必ず施術いたします。ご不安な点や分からない点がありましたらお気軽にご相談ください。
歯医者には定期的に通って治療や費用負担を軽減しよう
歯医者の初診料は3カ月を過ぎると通院歴があっても必要になり、再診料よりも高いです。
1回程度なら些細な金額ですが、繰り返すと意外と高額になります。
できるだけまめに通って、歯のクリーニングや虫歯予防をしましょう。定期的に歯科健診をしていれば虫歯を早期発見し、治療の負担も軽くなります。
治療が必要になった際は、保険適用・保険適用外どちらの治療法を取るかよく考えましょう。
保険適用外の治療は高額になりますが、その分審美性が高く痛みや不快感が少ないものが多いです。
いのうえまさとし歯科医院では治療前にカウンセリングを行なっています。保険適用か保険適用外か、どちらの治療かで迷っている場合はぜひお気軽にご相談ください。
この記事の筆者
いのうえまさとし歯科医院
京都の「いのうえまさとし歯科医院」はインプラントを得意とする歯科医院です。20年間で7500件以上の治療実績があり、大手インプラントメーカー2社の公認インストラクターである院長が、あらゆる症例のインプラントのご相談を承ります。
またマウスピース矯正、ホワイトニング、一般歯科など幅広く対応しております。
いのうえまさとし歯科医院へのアクセス
京都市営地下鉄烏丸線「北大路駅」より徒歩20分